FIREを目指したきっかけ

FIREをしたのは50歳を過ぎてからだけど、今から思えばそれを決意したのは銀行に入って10年くらいの時だったと思う。メガバンクという世間的にはステータスのある会社に入り、年収も他業界などと比べて高かったし、元々金融経済に興味があったから仕事自体も面白くはあった。

しかし、当時はリゲインのCMで有名になったフレーズ「24時間戦えますか?」という時代だったので、長時間残業、パワハラなども当たり前のご時世だった。本当に嫌な思いもたくさんしたし、辞めようと思ったことも何度もあった。

ただ、当時は終身雇用が当たり前だったし、基本的にはみんな定年まで勤めて退職金をもらい、あとは年金で悠々自適に生活する。そんなライフプランニングが一般的だった。そんな中、いつも「こんな生活を定年まで延々と続けるのか?他にやりたいこともたくさんあるのに、そんなのは絶対嫌だ!」と心の中で常に思っていた。元々あまのじゃくで人と同じ方向に流されるのが嫌なタイプなので、自分の人生なのに手枷、足枷を嵌められているようにも感じていた。

ちょうどそんな時だったと思う。橘玲氏の『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』という本に出会った。本当に目から鱗が落ちる思いだった。当時はFIREという言葉もなく、本の中では「経済的独立」と言う記述になっていたと思うが、これこそ、私の目指すべき道だと感じたのを今でもはっきりと覚えている。

国や会社に頼らず経済的に生きる力を身につけることは、それから私の人生のメインテーマとなった。ちょうど少し前から投資を始めたばかりの時期だったので、投資に関する書物を読んだり、どうしたら少しでも経済合理的に生きることができるかなど、経済的独立を達成するための方法を色々調べるようになった。今から思えばそれがFIREへの第一歩だったと思う。

幸い支店長まで昇格できて、仕事が辞めづらくなったこともあり、退職する時期が少し遅れてしまったが、40歳半ば頃には、いつでも辞めれる状態になっていた。今振り返れば、強い意思を持って、やるべきことをやっていれば、FIRE自体は実はそれほど難しくないと言うのが私の正直な感想だ。今、これを読んでくれているあなたが、FIREを達成したい、会社や国に頼らず生きる力を身につけたい、自分の本当にやりたいことだけに時間を使いたい、と思うなら、ぜひその一歩を踏み出して欲しい。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次