「東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯」を購入した経緯
今から10年ほど前にリゾート施設、「東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯 (以下京都鷹峯)」の会員権を購入した。会員権は共有制ではあるが、あくまで所有権なので移転登記もしたし、固定資産税も払っている。だから自宅も賃貸である私が唯一保有する不動産と言うことになる。
いまだに自宅さえ購入していない私が何故リゾート施設を購入したのか?当時は、車を購入したばかりで、ちょくちょく遠出のドライブに出かけることが増えていた。ロングドライブは楽しいのだが、距離が遠くなるほど日帰りで帰るのはしんどくなる。ふらっと気軽に泊まることが出来れば楽だし、ゆっくり観光もできるのにと思った時にネットで目に止まったのが会員制のリゾートホテルだった。
会員権購入価格と維持費はどれくらい?
それから色々とネットで情報を集めたり、実際に見学に行ったりして結局、一番気に入ったこの「京都鷹峯」を購入した。購入価格は当時580万円ほどだった(※ 別途、年会費が約10万円、固定資産税約15千円が維持コストして必要)。会員権を購入すると1人6000円ほどの価格で宿泊できるようになる。
これはもちろん一般的な宿泊料よりリーズナブルな価格だが、初期投資額・維持費用を加味したトータルのコストで考えれば、都度ホテルなどを予約した方がずっと安くつく。(※ 売却価格は加味せず)
そんなことは当然分かっていたが、好きな時にいつでも、京都洛北の閑静な地で温泉に浸かりながら、ゆったりと体を休めることができる、と言うことにコスト以上の価値を感じたのだ。コストや経済合理性だけで判断するなら、リゾート施設を購入するのは難しいと思う。
会員権価格が高騰した理由
この「京都鷹峯」は市街地からちょっと離れた場所にあって、京都市内のようなガヤガヤとした喧騒もなく、とても心が安らぐ。温泉があるのも魅力のひとつだ。自然豊かで、すぐ近くに源光庵や金閣寺などもある。寺社仏閣が大好きな人にはこれ以上ない立地だ。
そうした魅力にインバウンドの影響も重なったためだろうか?東急リゾートが手掛ける仲介売買サイトを久しぶりに見てちょっと驚いた。昨年同時期には700万円前半だった会員権価格が現在805万円以上になり、登録制物件(※人気があって順番待ちの状態、2025年2月現在)となっている。
確かに京都市内はどこも宿泊価格が高騰しているし、また、2019年にはこの「京都鷹峯」のすぐ近くにあの超高級ホテルの「アマン京都」が、そして2021年にはヒルトン系列の「ROKU KYOTO」が相次いで開業した。京都全体のホテルの価値が底上げされている結果が反映されたのだろう。
リゾート会員権、購入の判断基準
「京都鷹峯」は投資として購入したのではなく売るつもりもないが、もしいま売却すれば、2百万円以上の売却益が出る。それを考慮すれば、これまでの維持コストも十分ペイする。その意味ではお得な買い物だったと言えるかもしれない。でも実際に売却するまで利益がでるかどうかは分からないし、やはり、経済合理性だけを考えるのであればリゾート施設を保有することはお勧めしない。
リゾート施設はコストや経済合理性以上の価値が見出せるかを購入の判断基準にすべきだと思う。10年保有している間、京都観光の拠点にもなったし、何もせずただ施設でゆっくりとすることもあったが、人生をとても豊かにしてくれた。その意味でコストに見合う価値は十分あったと感じている。自宅さえ賃貸の私が、リゾート物件を保有している理由がそこにある。リゾート施設に興味がある方はぜひ自分でも調べてみてください。