ゴールドがインフレだけでなくデフレにも強い理由

金がインフレに強い理由

よく金はインフレに強いと言われる。では、なぜインフレに強いのだろうか?ご承知の通り、インフレとは物やサービスの価格が継続的に上昇する状態である。裏を返せば、お金の価値が下がることを意味する。もし現預金が物価上昇でどんどん目減りしていくとしたら、極端に言えば、紙幣が紙切れになるとしたら、あなたはどうするだろうか?慌てて株式や不動産などの実物資産に換えて資産を保全しようとするだろう。それと同じで、金もインフレ時には資産を保全する手段として買われるのだ。

逆に、金がインフレに強いのならデフレには弱いのだろうと考えるかもしれない。デフレとはインフレの逆で物やサービスの価値が継続的に下落する状態だから、相対的にお金の価値が上昇することを意味する。しかし、金は実はデフレにも強い。

金がデフレにも強い理由


では何故、金はデフレにも強いのか?それは金がデフレ時には実物資産としてではなく、リアルマネーとして認識されるからだ。はるか古代から金は世界通貨として認識されてきた。1971年にニクソンショックで金本位制は崩壊したが、実はその後も世界共通通貨としての役割を果たしている。世界各国の中央銀行が外貨準備として今も金を買い続けているのがその証拠だ。
金がデフレに強い理由がこれで分かって貰えるのではないだろうか。そう、デフレでお金の価値が上がる→世界共通通貨(リアルマネー)である金の価値も上がる、と言うわけだ。

金を保有しないのは大きなリスク

数ある資産クラスの中で、インフレにもデフレにも強い資産は私の知る限り他にない。また株式などリスク資産と逆相関の関係があって、リスク・スタビライザー(振幅を抑える装置)としての役割も果たしてくれる。「ゴールドをポートフォリオに入れるべき理由」でもお話ししたが、これら金の持つ資産としての特殊な位置付けやメリットのことを考えれば金を保有していないことは今後大きなリスクを生むかもしれない。紙幣が紙切れになるハイパーインフレは過去何度も世界を襲っているし、日本が近い将来そうならない保障などどこにもないのだ。自身のポートフォリオの中にゴールドが占める比率がゼロの方は、是非組み入れを検討してみて欲しい。

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